※もし「スクワット以外の種目(ランジやジャンプなど)で膝が痛い」
「膝が痛い時に避けるべき運動の全体像を知りたい」という方は、
まずはこちらの総合ガイドを確認してください。
>> 膝が痛い人が避けるべき筋トレ
「スクワットをすると、膝がピキッと痛む……」
そんな不安を抱えながら、
騙しだましトレーニングを続けていませんか?
膝を冷やしたり、サポーターをつけたりしても、
なかなか違和感が消えないのは、
実は「見るべき場所」を間違えているからかもしれません。
私はこれまで250人以上のクライアントを指導してきましたが、
膝の痛みを訴える方の多くに共通していた「真犯人」は、
膝ではなく「足首の硬さ」でした。
この記事では、膝の「ピキッ」を回避するために、
なぜ足首を見直すべきなのか、
その理由とプロ直伝の改善ドリルを解説します。
この記事を読めば、あなたのスクワットは、
「怪我への恐怖」から「理想の身体への近道」に変わるはずです。
そもそも怪我をしないための全体像を知りたい方は、
まずこちらの記事から確認してください
>>筋トレで怪我をしないための考え方
なぜ「足首が硬い」と膝が壊れるのか?関節の連動理論
最初に、
なぜ足首が膝の痛みに関係してくるのかを解説していきます。
ここを理解できると、
この後の回避術をより意味のあるものにできますよ。
膝は「被害者」?関節ごとに決まっている役割とは

膝関節は「曲げる/伸ばす」という、
単純な運動しかできません。
一方で足首は、
本来複雑に動く関節。
その足首が固いと、
本来動きたい方向に足首が動かず、
そのしわ寄せが膝にきてしまう可能性が高いのです。
いくら膝を休めて、痛みが和らいだとしても、
足首が硬いままトレーニングを再開すれば、
またあの嫌な「ピキッ」が襲ってきてしまうでしょう。
「じゃあ、具体的に膝で何が起きているの?」
その正体が、専門用語でいう「代償動作(だいしょうどうさ)」です。
足首の硬さが生む「代償動作」が膝にピキッとくる正体
代償動作とは、簡単に言うと、
「動かない場所の代わりに、ほかの場所が無理をして動くこと」
スクワットでしゃがむとき、
足首が柔らかく曲がる必要があります。
ですが、足首がガチガチだと、それ以上深くしゃがめません。
すると脳はこう指令を出します。
「足首が動かないなら、膝を内側にねじって、無理やりしゃがめ!」
これが「代償動作」の恐ろしいところ。
本来、曲げ伸ばししかできない膝が、
足首の代わりに「ねじれ」という不自然な動きを強いられた瞬間……。
関節や靭帯が限界を迎え、あの「ピキッ」という悲鳴が上がるのです。
10秒でできる!あなたの「足首の硬さ」セルフチェック
自分の足首の方さを気にしたことありますか?
私のクライアント様で、
「私、足首は柔らかいと思います!」
なんて言う方もたくさんいます。
ですが、「柔らかいと思います」ではだめなのです。
本当に柔らかいのか、実は結構固いのか、
しっかり自分の身体を理解することが怪我を防ぐ一番の対策です。
それでは、実際に私がクライアント様に実践している、
「誰でも簡単!足首の硬さチェック!」
を伝授していきます。
かかとを浮かさずしゃがめる?「和式トイレ」のポーズで判定
チェック方法は簡単です。
「かかとを浮かさずにしゃがめるか」
これだけです。
和式トイレで座るポーズですね。
※セルフチェックの際、「後ろに転びそうになる人」もいます。
「後ろに転びそうになるなら、壁に手を添えてもOK」です。
この和式トイレポーズをしたときに
- かかとが浮いてしまう
- 下までしゃがみ切れない
これらが見られる場合、
「あなたの足首は固い」と言えます。

今すぐにやってみてください。
あなたの足首はどうですか?
プロの指導現場で急増中!「背屈(はいくつ)」が制限される原因
つま先を上にあげる動作を「背屈(はいくつ)」と言います。
最近のお客様を見ていると、
足首が固く、この背屈動作が制限されている人が非常に多いのです。
「歩行時の踏み出し」で、この背屈動作がよく使われます。
現代社会では、テレワークなどの環境変化から、
この本来人間が行うべき「歩行」の機会が、
非常に減ってしまっているのです。
また、デスクワークを長時間続けることで、
足首は同じ形で長時間固定されてしまいます。
これらの悪循環が、あなたの足首を固くしてしまいます。

膝を救う!プロ直伝の「足首の可動域」改善ドリル
「私の足首ってこんなに硬かったのか…」
安心してください。
ここで解説する「足首の可動域改善ドリル」を実践すれば、
あなたの足首はきっと柔らかくなっていくでしょう。
ここで注意点。
「一回やって満足」
これでは意味がありません。
継続して実践し続けること
これが非常に大切です。
今からお伝えすることは、
決してきついことでも、難しいことでもありません。
「面倒くさい」は抜きにして、
あなたのスクワットを質の高いものにするために続けましょう。
Step1:ふくらはぎの深層部「ヒラメ筋」をほぐすストレッチ
一般的なふくらはぎのストレッチ(アキレス腱伸ばし)とは、
少し違うストレッチ方法です。
ふくらはぎの深層部「ヒラメ筋」を伸ばすポイントは、
「膝を曲げる」こと。
- 壁の前に立ち、片足を一歩引く。
- 両足のかかとを地面につけたまま、後ろ足の膝をゆっくりと曲げていく。
- ふくらはぎの下の方(アキレス腱の少し上)が、じわ〜っと伸びていれば正解。
- 呼吸を止めずに30秒キープ。

これにより、足首の「背屈(つま先を上げる動き)」を、
邪魔するブレーキが外れるようになります。
Step2:関節の詰まりを解消!滑らかな動きを作る「足首回し」
ただ足首を回すだけではありません。
手を使って「関節の隙間を作る」イメージで行います。
- 椅子に座り、片方の足首を反対の膝の上に乗せる。
- 足の指の間に手の指をグッと入れ、反対の手で「くるぶしの少し上」を固定。
- そのまま大きく、ゆっくりと円を描くように回す。
- 左右10回ずつ行う。
自力で回すのではなく、
「手で無理やり可動域を広げてあげる」のが、
プロが教える足首回しの極意です。
Step3:膝に負担をかけないスクワットの「重心の置き方」
足首の柔軟性が確保できたら、いよいよ実践です。
キーワードは「ミッドフット(足の裏の真ん中)」。
- 意識: つま先立ちにならず、かかと重心すぎず。「くるぶしの真下(土踏まずの少し後ろ)」に重さを乗せるイメージを持ちましょう。
- 動作: しゃがむ際、足裏全体で地面をしっかり掴むように意識すると、自然と足首が柔軟に曲がり、膝が理想的な位置に収まります。
- 連動:「腹圧」の意識。 体幹をガチッと固めることで重心がブレなくなり、膝への「ピキッ」という負担をさらに回避できます。
家トレでも安心。膝の負担を減らす3つの鉄則
これから伝える「3つの鉄則」はスクワットを、
怪我なく続けるために非常に重要な内容になります。
今すぐスマホでスクショして、
いつでも確認できるようにしましょう。
鉄則①:「膝をつま先より前に出さない」の嘘と本当

スクワットのフォームを調べると、
必ずと言っていいほど目にする
「膝をつま先より前に出すな」というアドバイス。
結論から言うと、これは半分正解で、半分は嘘です。
人間の骨格には個人差があります。
足首が硬い人が、無理にこの「ルール」を意識しすぎると、
かえって腰を痛めるような「代償動作」を引き起こしてしまいます。
実は、膝を少し前に出すだけで、
驚くほどきれいに、かつ安全にしゃがめる人がたくさんいるのです。
まずは試してみてください。
膝を無理に止めた時と、自然に少し出した時。
あなたはどちらが、お尻を深く、安定して下ろせますか?
もしスクワットで膝だけでなく「腰」にも違和感がある方は、
こちらの記事もセットで確認してください。
膝の痛みと腰の痛みは、実はセットで起きていることが多いです。
>>スクワットで腰が痛くなる原因3つ
鉄則②:体幹で膝を支える!「腹圧」がもたらす安定感
体幹とは、文字通り「体の幹(みき)」です。
この幹がグラグラしていると、
スクワットの重みをすべて膝や腰で受け止めることになり、
あの「ピキッ」という悲鳴に繋がります。
体幹を安定させ、
膝の負担を劇的に減らすために不可欠なのが、「腹圧」です。
腹圧をマスターすれば、
上半身という『重り』を腹圧のクッションが支えてくれます。
その結果、腰や膝にかかっていた過剰な負担が分散され、
関節へのダメージを未然に防いでくれるのです。
つまり、腹圧こそが膝を守る最強のプロテクターなのです。
膝の負担を減らすだけでなく、
筋トレ全体の質を底上げする「腹圧の極意」はこちらで詳しく解説しています。
>>腹圧とは?正しい呼吸法
鉄則③:痛みのサインは無視厳禁。セットを中止するべき基準

足首を整え、腹圧をマスターし、
スクワットの痛みがほとんどなくなった。
ですが、ここで絶対に油断してはいけません。
あなたが「一度、膝を痛めた事実」は消えません。
関節や靭帯は、筋肉と違って回復に時間がかかります。
- 「なんか膝に違和感があるな……」
- 「今日は少しだけピキッときそうかも?」
もし少しでもそう感じたら、その日のスクワットは即刻中止してください。
そこは無理をする場所ではなく、「足首のストレッチ」に戻るべきタイミングです。
一発で膝が完全回復する魔法はありません。
常に自分の身体と誠実に対話し、「今日は休む」という決断ができること。
それこそが、一生動ける身体を作るプロの筋トレ習慣です。
まとめ:一生歩ける膝は、足首のケアから。
筋トレの最終目標は、
「理想の身体を手に入れる」こと。
理想の身体を手に入れる前に、
怪我をしてしまっては、意味がありません。
- 自分の身体と相談しながら筋トレをする
- 自分の身体のケアを怠らない
これが、あなたが目標を達成するために、
とても大切な要素になるのです。
さあ、足首の固さチェックの時間です。
もう一度、この記事を上にスクロールして、
足首チェックとストレッチを早速実践してみましょう。
足首が整い、痛みの不安が消えたら、
次は「自分に最適な重量」で正しく負荷をかけましょう。
>>【筋トレの重量設定】「自分に最適な重さ」を決める公式
